【10月 月護摩】~きれいな幕のひきかた~
皆さまは、「人生の綺麗な幕の引き方」を考えた事はありますでしょうか?
人に迷惑をかけず、悔いなく人生を終えること。それも大切なことだと思います。
しかし、人生には失敗もあれば、後悔もあります。すべてが思いどおりになるわけではありません。
真言宗には「即身成仏」という教えがあります。この身、この命をいただいている今、仏さまの心に近づいていくという教えです。
例えば、忙しい朝に家族から頼みごとをされ、つい強い言葉で返してしまったとします。
そのままにせず、「さっきは言い過ぎてごめんなさい」と伝え、相手の気持ちを思いやる。
そこには、仏さまの心に近づこうとする実践であります。
これも、日常の中で感じられる「即身成仏」の一歩です。お世話になった人に「ありがとう」と伝えること。
自分に非があれば、素直に「ごめんなさい」と謝ること。
そして、過去へのこだわりや執着を少しずつ手放していくこと。
それだけでも、心は穏やかになっていくのではないでしょうか。
私たちは、いつ人生の幕が下りるのか、誰にもわかりません。
だからこそ、いつか訪れる最後の日のためだけではなく、今日という一日を大切に生きることが大事なのです。
人生を振り返ったとき、完璧ではなかったけれど、多くの人に支えられ、自分なりに精いっぱい生きてきた。
そう思えたなら、それはきっと、綺麗な幕の引き方の一つではないでしょうか。
人生の最後に残るのは、財産や名誉ではなく、誰かにかけた言葉や、差し伸べた手、そして心に刻まれた温かなご縁なのだと思います。
今日、そばにいる人へ「ありがとう」と伝える。
今日、心に引っかかっている人へ、少しだけ優しい気持ちを向ける。
その一日一日の積み重ねが、やがて私たちの人生最後の一幕となるのでしょう。
皆さまが日々、感謝の心を忘れず、穏やかな人生を歩まれますように。
合掌。
※毎月18日午後2時~1時間ほど本堂にて護摩供お勤めをしております。
途中退席も可能です。
護摩の炎(不動明王様智慧の火)にあたりたい方、お加持を受けてみたい方。
どなた様でもおあがりいただけますので、皆様のお参りをお待ちしております。



コメント